ルネサスエレクトロニクスの2025年第3四半期業績は、市場軟化と在庫調整の影響を受け、売上収益が9,697億円(前年同期比8.2%減)、営業利益が1,339億円(同33.3%減)と減収減益となりました。一方で、Non-GAAP売上総利益率は57.1%に改善し、フリー・キャッシュ・フローも2,022億円の収入と大幅に改善しています。今後の業績見通しは不透明ですが、収益性の維持と財務体質の改善に注力しています。
主な事業セグメント
ルネサスエレクトロニクスは、「自動車向け事業」および「産業・インフラ・IoT向け事業」を主な事業セグメントとしています。自動車向け事業では車載制御や車載情報機器向けに、産業・インフラ・IoT向け事業ではスマート社会を支える産業、インフラ、IoT向けに、それぞれマイクロコントローラ、SoC、アナログ半導体、パワー半導体を中心に提供しています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
2025年第3四半期の連結業績は、売上収益が前年同期比8.2%減の9,697億円となりました。営業利益は33.3%減の1,339億円、税引前四半期損失は492億円を計上しました。自動車向け事業の売上収益が14.0%減少し、産業・インフラ・IoT向け事業も2.1%減少しました。これは主に市場の軟化や流通在庫の調整によるものです。一方で、Non-GAAP売上総利益率は57.1%と0.6ポイント改善しました。
貸借対照表の変化
資産合計は前期末比10.6%減の4兆127億円となりました。主な要因は為替変動によるのれんと無形資産の減少、およびWolfspeed向けその他金融資産の評価損失計上です。親会社所有者帰属持分比率は55.8%と0.7ポイント低下しました。有利子負債は8.3%減の1兆3,043億円となり、D/Eレシオは0.58倍に上昇しました。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローは2,967億円の収入となり、前年同期比25.0%増加しました。投資活動によるキャッシュ・フローは945億円の支出で、前年同期の1.24兆円の支出から大幅に減少しました。この結果、フリー・キャッシュ・フローは2,022億円の収入となり、前年同期の1.01兆円の支出から大きく改善しました。財務活動によるキャッシュ・フローは1,767億円の支出となりました。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2025年12月期の通期業績予想については、売上高、営業利益、税引前利益、当期利益、親会社の所有者に帰属する当期利益のいずれも「―」と開示されており、具体的な数値は示されていません。前年度との比較や評価を行うための情報が不足しているため、今期および来期の見通しについての具体的な分析は困難です。
株主還元
2025年12月期の配当金については、前期は1株当たり28円の期末配当が実施されましたが、当期の配当予想は「―」とされており、具体的な金額は開示されていません。