株式会社クラレの2025年第3四半期決算は、売上高5,934.24億円(前年同期比3.5%減)、営業利益463.58億円(同37.3%減)と減収減益となりました。主力のビニルアセテートセグメントが欧州経済停滞の影響を受け、在庫評価差額のマイナス影響も加わり業績が悪化。通期予想も下方修正され、厳しい事業環境が続く見通しです。
主な事業セグメント
株式会社クラレは、ビニルアセテート、イソプレン、機能材料、繊維、トレーディングを主な事業セグメントとする化学メーカーです。ポバール樹脂、光学用ポバールフィルム、高機能中間膜、EVOH樹脂などの製品を幅広く展開しています。
当決算における事業や経営成績の主な変化
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が前年同期比3.5%減の5,934.24億円、営業利益が37.3%減の463.58億円、経常利益が43.0%減の400.89億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が51.1%減の227.84億円となりました。在庫評価差額のマイナス影響や販売数量の減少により、減収減益となりました。特にビニルアセテートセグメントでは、欧州経済の停滞等により販売数量が伸び悩み、営業利益が31.2%減少しました。
貸借対照表の変化
総資産は前期末比0.2%増の1.29兆円となりました。負債は前期末比7.8%増の5,491.07億円、純資産は4.7%減の7,448.45億円となりました。自己資本比率は56.3%と、前期末の59.2%から2.9ポイント低下しました。有利子負債の増加543.22億円が主な要因です。
キャッシュフローの変化
営業活動によるキャッシュ・フローの詳細な記載はありませんが、未払法人税等の減少64.08億円や支払手形及び買掛金の減少127.92億円が見られます。投資活動では有形固定資産の増加63.18億円、財務活動では有利子負債の増加543.22億円が主な変動となっています。
今年度、来年度の業績見通しの変化
2025年12月期通期の連結業績予想を下方修正しました。売上高は前回予想比3.6%減の8,100億円、営業利益は20.0%減の600億円、経常利益は23.2%減の530億円、親会社株主に帰属する当期純利益は30.3%減の230億円を見込んでいます。前年実績と比較すると、売上高は2.0%減、営業利益は29.5%減、経常利益は35.0%減、当期純利益は27.5%減となる見通しです。
株主還元
2025年度の年間配当金額は、中間配当及び期末配当予想をそれぞれ1株27円とし、1株当たり年間配当金(予想)は54円となる見込みです。また、2025年10月6日までに自己株式16,936千株、299.99億円の取得を完了しました。これにより、2025年度の総還元性向(予定)は約204%となります。